チャットレディとして収入を得ると、確定申告が必要になります。
確定申告は正しく納税するためにはかかせない手続きです。
そんな確定申告には2種類の方法があります。青色申告と白色申告です。
「青色申告のほうが難しい」というようなイメージを持っている方は多いと思いますが、青色申告にすることで節税ができる可能性が高く魅力的な方法です。
そこで今回は、青色申告と白色申告の違いや向いている人、そして実際の青色申告の手続きについてご紹介します。

チャットレディを始めたばかりの方や、収入が上がってきて節税方法を考えている方は、ぜひこの記事を最後まで読んで、今年度の確定申告に備えましょう。
青色?白色?確定申告方法の種類とは?

確定申告とは、毎年2月15日〜3月15日の間に、前年1月〜12月の所得を計算し、正しく所得税を申告することです。
会社員やアルバイト・パートの場合は、勤め先の会社が代わりに行ってくれるため、基本的に確定申告は不要です。
チャットレディの場合は個人事業主となるため、自分自身で確定申告の手続きが必要です。
そして、確定申告には青色申告と白色申告の2種類の申告方法があり、デフォルトでは白色申告となります。
事業所得・不動産所得・山林所得がある方のみ、青色申告を選ぶことが可能です。

チャットレディで稼いだお金の区分はどうなるの?

チャットレディで稼いだ分は事業所得なので、青色申告を選ぶことができます!
青色申告にするには手続きが必要ですが、節税効果などメリットが多くあるのです!
青色申告と白色申告の違いってなに?


青色申告のほうがメリットが多いの?白色申告と何が違うんだろう…。

青色申告には具体的にどんなメリットがあるのか、白色申告と比較しながらみていきましょう!
青色申告は節税効果が大きい
白色申告では、税制上の節税効果はありませんが、青色申告には以下のような優遇措置があります。
・最大65万円の特別控除が得られる
・30万円未満のものを一括で経費として計上できる
・赤字を繰り越せる
・従業員の給与を経費にできる

「最大65万円の特別控除が得られる」のが青色申告の最大のメリットともいえます!

控除?それを受けられると何でお得になるの?

課税対象となる所得を減らせるので、払う税金が少なく済み、節税に繋がるのです!
個人事業主の場合、得た収入から経費を引いた所得に税法で定められた税率をかけ、そこから控除を差し引いたものが所得税の課税対象となります。
そのため、経費や控除を多く適用できると支払う所得税が少なく済み、節税に繋がります。
青色申告にするだけで、簡易簿記でも10万円の控除がもらえますが、複式簿記での記帳を行うと55万円、e-Taxを用いた電子申告または電子帳簿保存で65万円の控除を受けることができます。
青色申告では「簡易簿記」「複式簿記」という記帳方法が選べます。
簡易簿記は家計簿のような間隔で記載すればよいため、シンプルに記帳することが可能です。
一方、複式簿記は、2つの項目(借方・貸方)で記載する必要があります。
なじみがないため少々むずかしいと感じるかもしれませんが、お金の流れをより正確に把握することができ計算の整合性がとれます。
青色申告が向いているひと
- チャットレディで 安定して月数万円〜数十万円以上稼いでいる
- 節税対策をしっかりしたい
- チャットレディを長く続けて事業として育てたい
- 帳簿管理や会計ソフトの利用に抵抗がない
- 経費の幅を増やしたい
チャットレディを本業としてがっつり稼ごうとするのであれば、青色申告がおすすめです。
たくさん稼いでしまうと、その分取られてしまう税金が増えてしまいます。
最大65万円の控除を受け取ることで、それを抑えることができます。
また、青色申告は比較的やることが多いイメージです。
収入や支出を管理する帳簿や、スマホやパソコンで会計ソフトを触ることに抵抗を感じてしまう場合は、税理士に依頼することも検討するとよいでしょう。
赤字が繰り越せるのもポイントです。
例えば、初年度はパソコンやカメラなどの準備で出費(支出)がかさみ、赤字(支出 > 収入)となることがあります。
その際は、赤字(はみ出た支出)分を翌年以降に繰り越せば、利益が出た年の税金を減らすことが可能です。
赤字は最大3年間繰り越しができるので、出費の多い1年目の赤字分を3年目の稼げる時期に利用できるのは安心感がありますよね。


チャットレディは自分のペースで稼ぐことができるため、収入に波がでる場合もあります。そんなときに便利なのが青色申告のメリットでもあります。
白色申告が向いているひと
- 副業でちょっとだけ稼ぐ程度(月数千〜数万円)
- とりあえず気軽に始めてみたい
- 帳簿付けが苦手で、できる限り簡単に済ませたい
- 節税より、とにかく申告しておくでよい
チャットレディのお仕事は、自分の好きな時間に数分からでも始められるお仕事です。
副業で気軽に稼ぐことや、子育てが落ち着き仕事に少しずつ復帰したいことを目的としている場合は白色申告で十分な場合があります。
また、白色申告は事前に提出しておくものがありません。
申告に必要な書類も少なく、簡易的な帳簿付けで済みます。
そのため、お金の管理や申告自体が面倒であれば白色申告がよいかもしれません。
ただし、青色申告のようにな節税効果は得られないため、少しでも節税したいと思ったら青色申告にするのがよいでしょう。
途中から青色申告へ変更することももちろん可能です。
原則として、その年の3月15日までに手続きを行えば、その年から青色申告ができるようになります。
つまり、お試しでチャットレディをやってみて、稼げるようになったら青色申告にするという流れも可能です。
【青色申告】準備から申告までの3ステップ

今回は、手続きが必要で比較的複雑な青色申告の手続きから実際の確定申告までをステップに分けてご紹介します。
ステップ1:青色申告をする事前の手続き
青色申告をする場合は、以下の書類を税務署へ提出します。
- 開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
- 青色申告承認申請書(所得税の青色申告承認申請書)
開業届の提出期限は事業を開始した日から1ヶ月以内です。
しかし、白色申告でチャットレディをはじめる場合は提出の必要はないため、青色申告に切り替える際に提出するようにしましょう。
青色申告承認申請書の提出期限は申告を適用したい年の3月15日までです。ただし、開業の日がその年の1月16日以降の場合は、開業の日から2か月以内となります。
期限を過ぎた場合は翌年以降に青色申告が可能となります。
提出する様式のダウンロードや詳しい記載方法は開業する場合|国税庁 ページを確認しましょう。
2つの書類に関連して、屋号の届け出や銀行口座の準備、マイナンバーの準備なども必要になる場合があるので、漏れのないように自分で調べておくようにしましょう。
ステップ2:確定申告に向けた準備
青色申告の事前の手続きを終えたら、確定申告に向けて、自分の収入や経費を証明できるように準備することが重要です。
- 帳簿付け(毎日〜随時更新)
- レシートや領収書の保管
まずは毎日帳簿付けを行います。
帳簿付けとは、お仕事上での入金や出金を日付ごとに記録することです。
チャットレディの場合は、もらう報酬が入金、パソコンや交通費等の経費が主な出金となります。
経費となる品目はお仕事によって異なります。チャットレディの場合は、パソコンやカメラ、衣装、化粧品など様々なものを経費とすることが可能です。

経費を多く計上できると、その分節税に繋がります!
どこまで経費にしてよいのかどうか、先輩チャットレディに相談したり詳しく確認しておきましょう。
帳簿付けの方法について、青色申告で10万円控除を目指すのであれば、簡易簿記で構いません。
55万円・65万円控除を目指す場合は、複式簿記にする必要があります。
いずれも、会計ソフトを使った記帳が便利なので、あらかじめ調べてみましょう。
慣れるまでは簡易簿記で始めてみるのもおすすめです。
帳簿にいれる項目を証明できるレシートや領収書、報酬明細を保管しておきましょう。
その他、保険料控除など確定申告の際に必要な証明書も、なくさないようにファイルなどにまとめておくようにするとよいです。
保管期間は5年間ですが、条件によって異なるため、帳簿の保存期間に合わせて7年間保管しておくのがおすすめです。白色申告の場合は5年間です。
ステップ3:確定申告
確定申告期間は、原則翌年の2月16日〜3月15日までの期間です。
その期間で、申告書類の作成・提出・納税(支払う場合)を行います。
まず、作成する書類は以下のとおりです。
- 確定申告書B
- 青色申告決算書
確定申告書は、年間の収入や所得、控除、税額などを記入します。
青色申告決算書は、年間の収入や経費などをまとめたものです。損益計算書とその内訳、貸借対照表で構成されています。1年間の売上(報酬)合計と必要経費を確定し、作成しましょう。
白色申告の場合は、青色申告決算書ではなく、収支内訳書を作成します。
2つの書類を作成できたら、提出です。
提出方法は、郵送、窓口に提出、e-taxの3つです。
青色申告で最大の65万円控除を目指す場合には、e-taxで申告しましょう。
提出するものとして、作成した2つの書類の他に、所得や控除を証明する書類や、税金の還付を受ける際の口座情報、本人確認書類(マイナンバーなど)が必要です。
インターネットを利用して、オンラインで税金の申告や納税ができるシステムです。
e-taxでの申告であれば、提出書類の省略や還付が早いなどメリットがあります。
提出が完了したあとは、払いすぎた税金があれば指定口座へ振り込まれます。
納税となる場合はコンビニや銀行などで期限までに納付をし、完了です。
まとめ

チャットレディのお仕事は、自分の頑張り次第で収入が増えるため、経費を計上するなどして節税することが大切です。
青色申告を利用することで最大65万円の控除を適用することができたり、赤字を繰り越せるなど、節税面でメリットが多いです。
申告手続きは白色申告よりも複雑になりますが、会計ソフトや税理士を利用して、負担のないよう工夫していきましょう。
これからチャットレディをはじめようか悩んでいる方は、お仕事が軌道に乗るまでは白色申告で少しずつ慣れていくようにすることもおすすめします。